これからは「マイクロウェブサービス」の時代が来るのではないか。来てほしい。
2種類のウェブサービス
Gmailなしには仕事は出来ない。Dropboxはすぐに使い始めた。RememberTheMilkはすぐに使わなくなった。Twitterは瞬間的に「自分は使わないだろうな」と思った。Evernoteを使うか否か、迷っている。
最近は、便利な(便利と騒がれている)ウェブサービスが大量に登場している。その中には、現在のライフスタイルを補強する形で使えるもの(DropboxやGmail)と、自分のライフスタイルを大きく変えないと受け入れられなさそうなもの(Evernote)の2種類がある。
Evernoteを使うことをためらわせているのは無料会員についている制限でも、有料会員の年会費でもない。自分のライフスタイルを変えないといけないということへの恐れ、もう少し穏やかに言えば、めんどくささである。
緩やかな変化を望む人
新しい技術にすぐに順応できる人はいい。だけど自分はそうではない。少しずつ変えていくのに慣れている。また、周りの人にもそういう人がいる。
突然すべてのライフログをEvernoteに入れたいわけではない。Dropboxで息子家族と写真を共有したいのだ(そして、写真が追加されたことは相変わらず電話で連絡がいく)
ストレスのない微小量の変化で、喜びの増分を少しだけ得たいのだ。
尖ったサービスを
そういうサービスが生活に根づいていく流れが起こってほしい。そのサービスは非常にニッチなニーズを相手にしたものかも知れない。それでいい。「ペリカンの万年筆のペン先磨きなら他には絶対に負けません」というような尖ったウェブサービスがたくさん出てきて、それにがっちりとマッチする人に、そこでしか提供できない価値を提供している、そういう状況に私は憧れる。
amazon.comが品揃えにおいてロングテールをしっかりと掴んでいるように、サービスのロングテールを掴む方法はないものか。
最後に
マイクロウェブサービスの定義をまとめておく。
- ニーズの対象がマイクロ(ユーザーの満足度を高めるため)
- 運営体制がマイクロ(ニッチでやっていくため)
- 提供するサービスがマイクロ(少ない人数で質の高いサービスを提供するため)
- ユーザーに強いる変化の傾きがマイクロ(ユーザーのライフスタイルを補強するようなサービス)