What to be is less important than how to live.
この節で言いたいことは以下の一文に集約される。
志とは、何者になるかではなく何をなすかということである。
夢を持つことが大切とはよく聞く言葉である。
アイデンティティ確立に悩むのは若者に限らない。
「自分探し」には笑ってしまう。自分はここにいるではないか。
自分は何者か、と悩むのは無益ではない。
思う存分悩んだらよい。
だが、自分が何者であるのかということは、自分を見つめて出てくるものではない。
私が世界に向けてどのような作用を及ぼしていくのか、という外向きのベクトルを追求する中で見えてくるものである。
夢の実現は、いつか将来ではなく、今日から始まる。
今この時と地続きの夢を手に入れよう。
巷に溢れている耳障りのいい夢に手を出してはいけない。
悪いのはそのような偽りの夢が溢れていることではなく、それに手を出してしまう自分自身である。一時のインスタントな安心と満足を得たいがために。